30代男の食卓

作った料理、読んだ本

ジェイン・オースティンの読書会

ジェイン・オースティンの読書会」 カレン・ジョイ ファウラー

 

ジェイン・オースティンの読書会 (ちくま文庫)

ジェイン・オースティンの読書会 (ちくま文庫)

 

 

 ジェイン・オースティンの読書会にはやはり、ミス・オースティンの香りがする。ヨガやレズビアン、50歳になっても魅力的な女、といったものが出て来たって、ミス・オースティンが影を落とす。というか、ジェイン・オースティンの読書会だもの。

 

ジェイン・オースティンへの案内としても、こんなに熱意にあふれた本は嬉しい。

これまで「高慢と偏見」は読んだことがあり、「エマ」も観た(BBCのテレビドラマ)ことがあるけれど、これを機に「分別と多感」を読んだところ、これまた感激。奇しくも、この本の中で感心したセリフは、ジョスリンが「分別と多感」の会のホストをやるときの、ジョスリンの心の中の独り言。 


(大体こんな感じ) 
グリッグ(会の唯一の男性): 
「現実の生活では、女性は悪い男の方が好きなんだ!」 

ジョスリン: 
<そう思い込んでいる男はたくさんいる。善良な男は見向きもされないと、そんな話に耳を傾けてくれる善良な女性に向かってわめくのだが、そんな男性も、知ってみれば実はそれほど善良ではないのだ。と指摘しても益はないから黙っておこう> 


くう、これは効く。自分が思っているほどには、きっと善良じゃないよなあ。